米SEC、暗号資産向け新規則案を提示 年間最大7,500万ドルの資金調達を登録不要に

AI マーケットサマリー
SECが提案する「Regulation Crypto Assets」は、新たな登録免除(4年間で最大500万ドル、または年次で7,500万ドル)と、分散化および開示条件が満たされる場合に適格トークンを投資契約の地位から除外し得る条件付きセーフハーバーを創設することになる。資金調達の経路と開示基準(トークノミクス、コード、ガバナンス、チーム)を明確化しつつ、特定の州規則を先取りすることで、この提案は規制上の不確実性を軽減し、短期的には米国における発行の実現可能性を改善する可能性がある。
影響度
● 高い
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米証券取引委員会(SEC)は8月18日、暗号資産関連の資金調達に関する新たな枠組み「Regulation Crypto Assets(規則案)」を公表した。一定の要件を満たす暗号資産発行体(issuer)について、登録なしで資金調達できる例外を新設し、投資家向け開示の標準化を図る。 規則案では、資金調達の例外を2本立てで用意する。1つ目は4年間で1回、最大500万ドルの募集を認めるもの。2つ目は12カ月ごとに最大7,500万ドルの募集を可能とするものだ。いずれの例外を利用する場合も、原則主義(principles-based)による説明的な開示が求められる。7,500万ドル枠を使う発行体には、財務諸表の提出に加え、継続的な報告も課す。 あわせてSECは、一定条件を満たす暗号資産について「条件付きセーフハーバー」を提案した。要件を充足した場合、当該資産は連邦証券法(証券法・取引所法)上の"投資契約"(investment contract)に該当しない扱いとする可能性がある。 州法対応も整理する。Regulation Crypto Assetsの例外を使ったオファリングについては、州レベルの証券登録・適格性審査(registration / qualification)規則を連邦法で先取り(preemption)する方針を盛り込んだ。 開示項目は、投資家がプロジェクトを評価するうえで必要となる情報を想定し、トークノミクス、ソースコード、ガバナンス、ロードマップ、構造、コアチームなどを対象に含める。規則案には不正防止(antifraud)および市場操作防止(antimanipulation)条項も組み込まれた。 セーフハーバーを目指すプロジェクトには、分散化の達成度に関するベンチマークも課す。独立したガバナンス、分散したノードといった要件に加え、トークン市場の独立性も指標として示した。提示資料によれば、これはトークン価値が中央集権的なマーケティングではなく、実用性(utility)に依拠して形成されることを意味する。 今回の提案は、SECが2026年3月に示した、連邦証券法と一部の暗号資産をめぐる解釈を踏まえたものと位置付けられる。ポール・S・アトキンス委員長は、連邦証券法の下で資本調達を行う暗号資産起業家に、より明確な道筋を示す枠組みだと述べた。 パブリックコメントは、官報(Federal Register)掲載後60日間受け付ける。ヘスター・ピアース委員は、善意の事業者が正当な取り組みを断念せずに遵守できるルールであるべきだと指摘した。