SEC、トークン発行と"投資契約"終了手続きの新枠組み"Reg Crypto"を提案
AI マーケットサマリー
SECが提案する「暗号資産規制(Regulation Crypto Assets)」は、トークン提供に関する免除を正式化し、開発と開示が完了した後に、一定のトークンが投資契約としての地位から外れるための仕組みを導入することになる。加速したスケジュールで進められれば、一部の既存トークンに対する規制上の重荷を軽減し、上限の範囲内で適格投資家の参加を拡大し、即時の譲渡可能性により短期的な流動性を改善する可能性がある。もっとも、パブリックコメント、規則策定、そして議会による変更の可能性を踏まえると、実装リスクは引き続き高い。
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米証券取引委員会(SEC)は8月18日、特定のトークン提供を対象にした新規則案「Regulation Crypto Assets(Reg Crypto)」を公表した。米国でのトークン発行に規制下のルートを設ける内容で、発行体が約束していた開発作業と必要な届出を完了した後、関連する"投資契約(investment contract)"としての扱いを終了させる手続きも盛り込む。
Galaxyのリサーチ責任者アレックス・ソーン氏は、SECの審議が迅速に進めば、パブリックコメントや立法動向を前提に、2027年より前に枠組みが発効する可能性があると指摘した。
■発行ルール:2つの資金調達免除
ソーン氏によると、Reg Cryptoの対象は、資産自体が証券ではない暗号資産。ただし、開発の実行を約束した"投資契約"の形で販売された経緯があることが前提となる。
規則案は資金調達に関する2つの免除措置を設ける。スタートアップ向けの免除では4年間で最大500万ドルまで調達可能。より大きい免除では、12カ月で2,000万ドルまたは7,500万ドルの募集を認め、上限は適用されるティア(区分)により異なる。いずれも届出と所定の情報開示が必要で、ティア2では監査済み財務諸表の提出も求められる。
開示項目には、トークン供給量、放出スケジュール、ミント(発行)やバーン(焼却)の仕組み、ガバナンス、スマートコントラクトの権限設定などが含まれる。加えて、プロジェクトの内容と開発進捗の説明も義務付ける。非認定投資家(nonaccredited investors)の一部にも参加を認め、購入額は年収または純資産に応じて上限が課される。
■"投資契約"終了(トークンの"Exit")手続きも整備
Reg Cryptoは、発行体が約束した開発作業を完了した後の取り扱いも規定する。条件の充足と必要な届出を行えば、関連する投資契約は消滅し得るとした。
また、このセーフハーバーは、新たな資金調達免除を用いずに過去に発行されたトークンも対象になり得る。ソーン氏は、証券法上の位置づけが未解決の資産に対する整理に役立つ可能性があると述べた。
SECは、このセーフハーバーを年約475の発行体が利用し得ると試算。2つの資金調達免除については、年約130件のオファリングが利用する可能性があると見積もった。対象トークンは提案に基づき即時に譲渡可能となるほか、一定の州法上の登録要件を先取りして排除する効果も想定されている。
■対象外領域と今後のスケジュール
規則案は、取引所、ブローカー、ディーラー、カストディ、トークン化証券は対象外。パブリックコメントの締切は、連邦官報(Federal Register)掲載から60日後となる。
SECは8月14日の公開会合を取りやめた後、4日後にReg Cryptoを公表した。ポール・アトキンス委員長およびヘスター・ピアース委員、マーク・ウエダ委員は支持的な声明を発表している。ソーン氏は、2027年以前の採用には迅速な日程が必要になるとした上で、今後の立法によって枠組みが影響を受ける可能性もあると述べた。