SEC、暗号資産の保管・規制で新ルール案 投資助言業者とファンド向けに枠組み明確化

AI マーケットサマリー
SECが提案するカストディ(保管)枠組みは、暗号資産を保有するアドバイザーおよびファンドに関して、記録保持、情報開示、監督を明確化する一方で、限定的な自己保管および州の認可を受けた信託会社の利用を認めるものとなる。この枠組みにより、準拠した保管体制をめぐる不確実性が低下し、新しい資産について第三者カストディアンを確保する際のボトルネックに対処する。60日間の意見募集期間は、暗号資産市場全体における機関投資家の参加およびオペレーショナル・リスク評価に影響し得る、短期的な規制関連の見出しを生み出す。
影響度
● 高い
影響を受ける資産
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米証券取引委員会(SEC)は、投資助言業者および規制下のファンドが暗号資産をどのように保有・管理できるかについて、新たな規制案を公表した。ポール・アトキンス委員長は、現行規則に残る不明確さを解消し、投資会社が暗号資産を適切に保管するための明確で順守可能な道筋を示す狙いだと説明した。 今回の提案は、顧客の暗号資産を保有する際に投資助言業者やファンドが満たすべき記録管理、情報開示、監督体制の要件を明確化するもの。一定の条件下で自己保管(自社でのカストディ)を認めるほか、州の認可を受けた信託会社をカストディアンとして利用できる点も盛り込まれた。 アトキンス氏は、保管規制の根本目的は、紛失、盗難、不正使用、横領といったリスクから投資家資産を守ることにあると指摘する一方、現行の枠組みは主に伝統的金融資産を前提に設計されているとした。ビットコイン登場以降、暗号資産市場は数兆ドル規模の資産クラスへ拡大したが、規制はその成長に追いついておらず、現行制度では急速に拡大する市場ニーズを十分に満たせないとの認識を示した。 提案は、第三者カストディアンの確保が難しいという課題にも対応する。とりわけ新たに開発された暗号資産では、適切なカストディアンを見つけるまでに数カ月を要するケースがあるという。 SECは暗号資産に特化した保管ルールだけでなく、投資顧問法および1940年投資会社法に基づく、長年更新されていない保管関連規定の近代化も進める方針だ。新ルール案では、現在の業界慣行に整合する記録管理、監査、保管の基準を整備するとしている。 本提案は60日間、パブリックコメント(意見募集)に付される。寄せられた意見を精査したうえで、委員会が最終規則を決定する。 今回の動きは、アトキンス体制下でSECが暗号資産分野に対して進めてきた包括的な規制対応の延長線上に位置付けられる。SECはこれまで、トークン化証券に関する見解の公表、どの暗号資産が証券に該当し得るかに関するコメント、8月には"Regulation Crypto Assets"と呼ぶ新たな規制パッケージ案の提示を行った。さらに9月には、一定条件の下でトークン化株式のオンチェーン取引を促進する"Innovation Exemption"規則も発表している。8月に示されたRegulation Crypto Assets案には、特定の暗号資産投資契約を対象とする特別な証券発行の枠組み創設も含まれる。 ※本記事は投資助言ではない。