SEC、投資顧問による暗号資産の条件付き自己保管を提案
AI マーケットサマリー
SECは、適格なカストディアンが利用できない場合に投資顧問業者が顧客の暗号資産を自己保管できる条件付き枠組みを提案した。これには、四半期ごとの利用可能性チェック、強化された秘密鍵管理、顧客アドレスの分離、ならびにオンチェーンアドレスとネットワークに関する報告の拡充が含まれる。この提案は、特定の資産におけるカストディ上のボトルネックを控えめに緩和する可能性がある一方で、コンプライアンスおよび運用面の負担を増加させる可能性がある。60日間の意見募集期間により最終要件は不確実であり、足元での市場の即時的なリプライシングは限定される。
影響度
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米証券取引委員会(SEC)は、適格カストディアン(保管機関)が利用できない場合に限り、投資顧問が顧客の暗号資産を直接保管できる枠組みを提案した。適格カストディアンの有無を四半期ごとに確認することを条件とし、暗号資産の保管を巡る選択肢を広げる。
提案では、自己保管を行う投資顧問に対し、十分な技術的知見と保護統制の整備を要求。特定の暗号資産について、許容されるカストディアンが当該資産を安全に保管できないことを事前に立証したうえで、同様の評価を四半期ごとに繰り返す必要がある。
運用面では、秘密鍵の管理手続きに少なくとも2名による共同承認を組み込み、単独運用を避ける監督体制を求めた。顧客資産は、顧客ごとに分離したブロックチェーンアドレス(1つ以上)で管理し、当該顧客の資産のみを収容する。加えて、保管に伴うリスク評価と、統制・保護措置を検証する報告書の作成も盛り込まれた。
開示面では、四半期の口座報告書に、顧客の暗号資産が保管されているブロックチェーンアドレスと、それを支えるネットワークを明記することを求める。
また、州認可の信託会社が投資顧問や規制対象ファンド向けに暗号資産カストディ業務を提供するための道筋も示した。今回の枠組みは、1940年投資顧問法および1940年投資会社法に基づく要件の改正案に位置づけられる。ポール・アトキンスSEC委員長は、現行ルールが主に伝統的資産を前提としており、新たに登場する暗号資産に対しては保管サービスの整備が後追いになり得るとの認識を示した。
もっとも、現時点ではあくまで提案段階であり、投資顧問が既存の保管規則に対する免除として扱うことはできない。連邦官報(Federal Register)掲載後に60日間のパブリックコメント期間が設けられ、提出意見を踏まえてSECが採否を検討する。自己保管に付随する運用上の安全措置や報告義務など、最終要件は提案内容から変更される可能性がある。