Pudgy Penguins系のL2「Abstract」、12月15日で終了へ
AI マーケットサマリー
Pudgy Penguins'の親会社は、数千万ドルの損失を被り、成長の停滞、薄い流動性、運営コストを賄えない手数料収入を理由に、12月15日にAbstract Ethereum L2を停止する。ユーザーはブリッジアウトしなければ、資産がアクセス不能になるリスクがあり、エコシステムに短期的な運用上および評判上のリスクを生む。同社はPudgy Penguinsとその関連トークンであるPENGUに再注力する一方、この停止はL2の持続可能性に対する圧力を浮き彫りにしている。
影響度
● 普通
影響を受ける資産
PENGU/USDT-9.22%
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▼ 弱気
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デジタルコレクティブルと玩具ブランド「Pudgy Penguins」を展開するIglooは、自社のレイヤー2(L2)ブロックチェーン「Abstract」を12月15日に停止すると発表した。運営資金として"数千万ドル"規模の損失を計上したことが背景にあり、稼働終了までに資産を移動しない場合、ネットワーク上に残る資金は引き出せなくなる可能性があるとして利用者に対応を呼びかけている。イーサリアム関連ネットワークで停止表明が相次ぐのは、1週間足らずで2例目となる。
Abstractは、取引を低コストで処理し、まとめてイーサリアムで検証する仕組みのL2。2025年1月に稼働を開始し、Pudgy Penguinsのファン層を足がかりに一般消費者を暗号資産アプリへ呼び込む構想を掲げていた。
Pudgy Penguinsは、カートゥーン調のペンギンNFTコレクションとしてスタート。NFT市場でも有数の評価を受け、玩具、ゲーム、各種グッズへと事業を拡大してきた。製品はWalmartやTargetなどの小売店でも販売されている。
CEOのルカ・ネッツ(Luca Netz)氏によると、親会社Iglooは約18カ月にわたりAbstractを資金面で支援してきたが、Pudgy Penguins本体の事業を圧迫してまで支える判断は取らず、追加資金を得るためのトークン販売も見送った。同氏はXで、"8桁"の損失を負った後でもトークン発行やICOは可能だったとしつつ、最終的に実施しない決断をしたと説明している。
終了の理由としてチームは、成長の停滞、取引市場の薄さ、機関投資家の参加の限定、分散型金融(DeFi)市場の小ささを挙げた。Iglooは今後、Pudgy Penguinsのデジタルコレクティブルと、ブランド関連暗号資産「PENGU」に経営資源を集中する方針。
Abstractはこれまでに、取引件数3億2,500万超、分散型取引所(DEX)の取引高60億ドル、ウォレット数400万を記録したとしている。ネットワーク上の事業者が生み出した収益は4,000万ドル超で、DisneyやRed Bull Racingなどの参加もあったという。
一方、アプリの稼ぎが自動的に基盤チェーンの収益になるわけではない。ゲームは課金、取引所は売買手数料を得るが、Abstract側が得るのはトランザクション処理に伴う比較的小さな手数料にとどまる。DefiLlamaのデータでは、直近24時間のチェーン手数料は約3,900ドルで、Abstract上で稼働するアプリの収益約3万9,000ドルを下回る。手数料収入はコストを差し引いて初めて利益となる。
開始当初、ネッツ氏は開発者に対し金融系アプリよりもシンプルで娯楽性の高いプロダクトを重視するよう促していた。CoinDeskによれば、同氏は当時、次のDeFiアプリを作るならBerachainやArbitrumを推奨し、Abstractは"fun"に特化すると述べていた。今回、DeFi市場の小ささは運営上の弱点の一つとして明示された。
今回の発表は、L2「Blast」が10月2日に停止を表明した直後に続く動きとなる。Blastは運営コストが収益を上回ると説明し、過去には預かり資産が20億ドル超に達し、Paradigmなど著名ファンドが支援していた。なおDefiLlamaによると、Abstractのブリッジ経由の資産残高(bridged value)は水曜日時点で約7,600万ドル。利用者は12月15日までに、移行サービスまたはブリッジを通じて資産を移す必要がある。