イーサリアムは1,850ドル付近で上値を抑えられ1,775ドル近辺へ、現物ETFは週次で8週ぶり流入に転じる
AI マーケットサマリー
ETHは1,850ドルのレジスタンス領域上抜けのブレイクアウトを維持できず、約1,775ドル付近まで反落したことで、市場の焦点は1,750ドル/1,712ドル周辺の近接サポートに向けられた。しかし、米国の現物イーサリアムETFは週次の純流入が約8,440万ドルを記録し、8週連続の流出を終えた。これはポジショニングとセンチメントを小幅に改善する可能性がある。短期的な方向性は、テクニカル面の弱さが残る中でも、現物価格がレジスタンスを奪回できるかどうかに左右される。
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イーサリアム(ETH)は1,850ドルのレジスタンスを上抜けられず、足元では1,775ドル近辺で推移している。Ali Chartsは、4時間足で1,850ドルを明確に突破すればロングを検討するとしていたが、上抜けの確度が高まらないまま反落し、1,700ドル台半ばまで押し戻された格好だ。
短期の焦点は1,750ドルの防衛にある。この水準を維持できれば、直近の戻り基調をつなぎやすい。一方、1,750ドルを割り込むと、複数のチャートで下値の重要水準とされる1,712ドルが意識されやすくなる。TedPillowsも1,750ドルを強気勢が守るべきラインに挙げ、同水準が保てる限りは一定の反発余地があるとの見方を示した。
上値側では、まず1,850ドルを奪回し、その上で1,926ドルが次の目標として浮上する。1,850ドルを回復できない場合、今回の反発は「失速した上抜け未遂」として再び下方向の圧力を受けやすい。
More Crypto Onlineの分析では、ETHはより広いレジスタンス帯の下限で売りが出やすい状況にある。注目水準として1,815ドル、1,926ドル、2,045ドル、2,226ドルを提示し、今回の反落は同ゾーンで売り手の活動が続いていることを示唆するという。想定シナリオとしては、短期サポートを維持できれば再上昇の余地は残るが、1,712ドルを割り込むと回復シナリオが弱まり、下落再開の可能性が高まるとしている。
相場観はなお二分される。強気勢は6月安値からの回復局面の形成を意識する一方、弱気勢は大局の下落トレンド内の戻りに過ぎないとみる。1,850ドルは分岐点として重要性が増しており、同水準で再び跳ね返されれば弱気材料になりやすい。反対に、明確な上抜けが実現すれば1,926ドルが再び焦点となる。なお、More Crypto Onlineは下値の深いサポートとして1,550ドル、1,380ドルも挙げており、現在のレンジを失えば意識される可能性がある。
需給面では好材料も出た。米国の現物イーサリアムETFは、7月6日から7月10日の週次データで純流入が8,442万ドルとなり、8週連続の流出に終止符を打った。6月にかけてはETFの継続的な償還が相場の重しになっていたため、資金フローの転換は強気勢にとって追い風となる。ただし、流入規模は過去の売り圧力と比べるとなお限定的だ。同期間、ビットコインETFも週次で1億9,700万ドルの純流入を記録しており、暗号資産ファンド全体のフロー改善が価格の安定に寄与すれば、センチメントの支えになり得る。
もっとも、ETFへの資金流入だけでトレンド転換を断定するのは難しい。需要が現物価格の上昇と、主要レジスタンス上での力強い終値につながるかが問われる。
テクニカルの中期視点では、Henryが強気の逆ヘッド・アンド・ショルダー形成を指摘し、確認ゾーンを1,847〜1,967ドルに設定した。これは他のアナリストが注目する抵抗帯とほぼ重なり、今回の1,850ドル近辺での失速が一段と重要になる。再び1,847ドルを上回ればパターンが息を吹き返し、1,967ドルが視野に入る。
ファンダメンタルではTanakaが、ETHは数カ月にわたる逆風下でも時価総額約1,900億〜2,100億ドルの規模を維持し、暗号資産で第2位の地位を保っている点を強調した。供給面についても、ETH供給の約33.5%がステーキングされていること、EIP-1559導入後に累計430万ETH超がバーンされたことを挙げ、ネットワーク活動が改善する局面では流動供給が絞られやすいとの見方を示している。