ECBのラガルド総裁、2027年2月に退任へ ビットコインへの強硬姿勢は最後まで変わらず
AI マーケットサマリー
ラガルド氏の2027年退任表明は、ビットコインに対する著名な修辞的批判者を退場させるが、同氏の敵意が暗号資産に対するECBの直接的政策に結びついたことはなく、その時期も遠い。このシグナルは限定的かつ長期にわたるものであり、市場にとっては同氏の個人的見解よりもECBの後継人事とデジタルユーロ戦略の方が重要だ。これだけから近期内の価格再評価の触媒は見当たらない。
影響度
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欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は今週初め、2027年2月7日付で退任すると表明した。任期満了の約8カ月前となる。元IMF専務理事の同氏は2019年11月からECBを率い、世界の中央銀行関係者のなかでも指折りのビットコイン・暗号資産批判者として知られるようになった。
暗号資産への厳しい見方は2021年1月にさかのぼる。ロイター主催の「Reuters Next」会議で、ビットコインを「極めて投機的な資産」と評し、不正取引やマネーロンダリングを助長すると非難した。銀行と違い、公開型ブロックチェーンでは全取引を誰でも追跡できるにもかかわらず、同氏はこうした非難を展開した。抜け穴が悪用されるのは避けられないとして、規制は世界全体で協調すべきだと主張した。
2022年には、暗号資産は「価値がなく」「何にも基づいていない」と明言。安全性のよりどころとなる原資産や仕組みはないとし、経験の浅い投資家が大きな損失を被る恐れがあると警告した。ECBが支える将来のデジタルユーロと民間暗号資産を対比させた。
ただ、皮肉な一面もあった。ラガルド氏は、再三の警告にもかかわらず息子の1人が暗号資産に投資したことを明かしている。2023年後半までに投資額の約60%を失い、息子は「しぶしぶ」同氏が正しかったと認めたという。近年、ビットコインの機関投資家による採用が進んでも、同氏の批判的な姿勢は変わらなかった。
■ビットコイン準備保有には否定的
2021年には、中央銀行がビットコインを保有する可能性は「論外」と断言し、ビットコインが真正な通貨だという考えも否定した。この立場が改めて注目されたのが2025年1月、チェコ国立銀行(CNB)のアレシュ・ミフル総裁が外貨準備の一部としてビットコインを検討する可能性に言及したときだ。ラガルド氏は、準備資産には流動性、安全性、確実性が求められ、マネーロンダリングへの懸念も避ける必要があると反論した。ECB一般理事会に参加する中央銀行の準備資産にビットコインが組み入れられることはないと確信を示した。
2026年のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューでも見方はほぼ変わらなかった。分散型台帳技術は革新的だと評価しつつ、技術と暗号資産は明確に区別し、資産そのものは投機的だと断じた。再び「価値はゼロ」との認識を示している。
一連の発言は反ビットコインの姿勢で一貫してきた。もしかすると、退任は業界にとって朗報かもしれない。
(CryptoPotato)