ビットコインのBIP110系フォーク、メインチェーンに18ブロック遅れ
AI マーケットサマリー
ビットコインのBIP110マイノリティフォークは、ブロック961632での分岐後、支配的なチェーンに対して急速に遅れを取っている。ネットワーク難易度が高いままであるため、主要なハッシュレート移行がない限り、分岐したチェーンではブロック生成が低速となっている。Ocean/DATUMに関連するマイナーの間でシグナルが混在していることは、支持が断片化していることを浮き彫りにしている。旧式のノードにおける二重支払いリスクに関する警告は、短期的な運用および決済の不確実性を高めるが、メインチェーンの先行は、このフォークが勢いを得る可能性が限定的であることを示唆している。
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ビットコインは日本時間日曜朝(米東部時間土曜19時56分)、ブロック高961632でチェーン分岐が発生した。BIP110に合わせたマイニングプール「Roughnecks」は分岐後、少数派チェーンでブロック961633の生成に成功した一方、メインチェーンはすでに961651まで進行している。
要点
・RoughnecksはBIP110側でブロック961632と961633を採掘。メインチェーンは大きく先行
・採掘難易度は961632で127.48兆に上昇。少数派チェーンは計算資源不足でブロック生成が著しく遅延する見通し
・Ocean Mining向けにハッシュレートを供給する「Simple Mining」がメインチェーンでブロック961634を採掘し、Ocean関連ハッシュレートが一枚岩ではないことが示唆された
BIP110をめぐっては、約2年にわたる対立の末、シグナリングの節目とされていたブロック961632を通過。以後はBTCのブロックが積み上がり、結果が市場に突きつけられている格好だ。
Bitcoin Knotsの開発者Luke Dashjr氏はXで注意喚起を投稿。「Bitcoin Knots 29.3.knots20260508(または29.4)に未更新の場合、[FoundryとAntpool]に支援された二重支払い攻撃のリスクがある」とし、「偽のビットコインを受け取らないため、至急アップグレードを」と強調した。BIP110の匿名設計者Dathon Ohm氏もXで「ビットコインネットワークは敵対的マイナーの攻撃下にある」と主張した。
Roughnecksは追加でブロックを掘るも、メインチェーンは加速
Bitcoin.com Newsの既報のとおり、BIP110支持のRoughnecksはブロック961632をめぐりAntpoolと競合。メインチェーンではAntpoolが先着し、Roughnecksの961632はBIP110版チェーン側に取り残された。その後Roughnecksは少数派チェーンで961633を採掘した。
分岐と同時に難易度調整が961632で入り、難易度は127.48兆へ上昇。多数のマイナーが離脱しても難易度が自動的に下がるわけではないため、Roughnecksと協力者はメインチェーンの計算資源の一部で、同じ難易度目標に挑むことになる。十分なハッシュレートが少数派チェーンへ移らない限り、ブロック生成間隔は極端に長期化し、次の難易度調整に到達するまでBIP110側が事実上停止状態に陥る可能性がある。
Ocean関連ハッシュレートに“離反”の動き
分岐の複雑さを増す材料として、米アイオワ州拠点のホスティング大手Simple Miningが、メインチェーンでブロック961634を採掘した。Simple MiningはOceanのDATUMを利用しており、個別のマイナーやホスターがブロックテンプレートを構築し、BIP110のバージョンビットを立てるかどうかも含めて選択できる。
OceanはBIP110陣営との関係が近く、Dashjr氏が同プールのCTOを務め、初期シグナリングもOceanやDATUM系マイナーからの発信が目立っていた。それにもかかわらず、Simple Miningのブロックはメインチェーン側で確定しており、Ocean関連のハッシュレートがBIP110フォークと歩調を合わせていないことを示す事例となった。
少数派チェーンでの“野良掘り”を継続
Roughnecksの「110th Mining Division」はBIP110側でブロック961632と961633を連続で掘り当てたとして、未開拓油田で一攫千金を狙う"wildcatting"になぞらえて成果をアピールした。Dashjr氏も同投稿をXでリポストしている。
BIP110支持者は強硬姿勢、PoWアルゴ変更にも含み
BIP110支持層の反応は厳しい。X上ではBIP110推進派のBTCbelloが「RIP Bitcoin。捕捉された投機資産になった。Satoshi、ごめん。私たちは失敗した」と投稿。著名な支持者のMatthew Kratter氏も、BIP110チェーンが従来チェーンを追い越すには「絶対的な奇跡が必要」と認めた。
Dashjr氏は「BIP110はビットコインネットワーク上で稼働している。悪意あるプールとマイナーがネットワークを攻撃し、古いノードやライトウォレットを欺いている。更新済みのフルノード(Knots 20260508など)利用者は影響を受けない」と述べた。
一方で、一部支持者は少数派チェーンのマイニングアルゴリズム変更にも前向きな姿勢を示す。「新しいPoWでやり直して失うものはない。いま起きたことを直視し、必要な修正をして生かし続ける自由と可能性がある。健全で分散した通貨の独立記念日だ」と、XアカウントのMaitreya LockwoodはKratter氏の最新動画への反応として書き込んだ。